自信を作り出す「自己効力感」の育て方。

2021-06-14

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「こどもに自信を持ってほしい。」

誰もが思いますよね。僕もよく思います。

そもそも自信とは、 自分の能力や価値などを信じること。自分の行為や考え方を信じて疑わないこと(精選版 日本国語大辞典精選版)。心理学では、自己効力感(セルフ・エフィカシー)と具体的に言いいます。

自己効力感があることで、不安に負けない、いやな事も跳ね返せる、新しい事に挑戦してみる、といった風に、自分の可能性を広げることが出来ます。

僕たちは1日におよそ6万回思考しているといわれています。そのうち80%が身を守るためのネガティブな思考だそうです。およそ3秒に2回は負の感情がよぎる計算になります。

それだけ毎日負の方向に、思考しているならば何か対策しなければ負けてしまいますよね。そこで活躍するのが《自己効力感》です。

3秒に2回は訪れる、「おまえにはできない。」「まだはやい。」「やめた方がいい。」「こっちのほうがいい。」そんな内なる言葉に『自分ならやれる』と言い返せる力。それが自己効力感です。

僕だって「学校に行きたくないな。」「テスト嫌だな。」「受験か・・・。」「面接かぁ。」「あの子に声をかけてもいいかな。」「告白・・・しても大丈夫だろうか。」「これにお金を使っていいのだろうか。」色んなネガティブに遭遇してきました。

そこで一歩踏み出す勇気。それがなければ今の幸せはないでしょう。理想的な仕事につき、素敵な人と出会い、人生の目標に向かって歩める。それには自己効力感という助けがあったからです。

誰もが高めて損のないもの。人生をよりよくしてくれるものだから。全力で、確かな知識をお伝えします。

自己効力感とは、心理学者のバンデューラが唱えた概念。動機づけに大きな影響を及ぼす要因の1つと考えられている。 自己効力感は、「その行動を実際に始めるかどうか」、「どのくらい努力を継続するか」、「困難に直面したときにどのくらい耐えられるか」、ということを決定づける。

そんな自己効力感を伸ばす為には「成功体験」「代理体験(同じような能力の人間が努力し成功しているのを見る)」、 「言語的説得(励まされる」)、「生理的状態(心身の状態が良好なこと)」の4つ。

さらに「達成行動を予測できるようになる」ことも重要(Pintrich & De Groot,1990)だといわれている。達成行動の予測には、「メタ認知」が重要だろう。

それでは、具体的にどうしていくのかを解説していきます。

「成功体験」は日常に組み込む

成功体験を積み重ねること。この効果はとても大きいんです。なぜなら成功体験が大きくなるほど、雪だるまのようさらに大きな成功を収めていけるようになります。

成功体験とはその名前の通り、過去に成功した「体験」です。苦手を乗り越えた、努力が報われたなど、成功を実感した経験は誰しもあるでしょう。

そもそも成功とは、目標を達成し社会的地位などを築くという意味があります。しかし自分を成長させるための成功体験とは、決して名声を得るような素晴らしい成功を指しているものではありません。

幼少期であれば自力で「トイレに行けた」「靴を履けた。」「時計が読めた。」など。日常生活の中で自然と出来ることが増える。成長を感じる事。それが「成功体験」だ。

色んな習い事やチャレンジをさせる。試合で勝つといったものはハードルが高い。それにコントロールもできず環境に左右されやすい。

そこで、成功率100%の「成功体験」を土台に持つ事がオススメです。

その際のコツとしては、具体的で身近な目標を立てるよう促すこと。「将来の為」という遠く大きな目標よりも自己効力感が高まることが分かっています。(Bandura & Schunk, 1981)

ある程度、子供が大きくなると、手放しで褒められることも減ってきます。その為、マナーや当たり前の行動でもよい行動を褒める・認めてあげると効果的です。

これらはすべてスモール・ステップで行う事。行動→いい結果(褒められる。上手にできる)→やる気→行動→etc…。という好循環を生みだすことを意識しよう。

「代理体験」。つまり、子は親の鏡。

代理体験とは、自分と似た状況の人の成功体験を見聞きすることで、擬似的達成感を持つこと。例えば、「お兄ちゃんが美味しそうに食べてた。だから美味しいに違いない。たべたい。」「あの子が楽しそうにしてる。自分もやりたい。」というモノです。

ざっくり言うと、誰かマネをしたくなる。そんな体験のことをいいます。

これもまた、日常的にコントロールできるほうが成功率が高いわけです。そこで親自身が見本となる。つまり子は親の鏡を良い方向に使おうというわけです。

具体的に言うと「トイレにいくと気持ちいいなー」「上手に片付けできたー!お部屋がきれいになって気持ちいい!お父さんに褒めてもらえる!」「新しい知識を学んだ!ひとつ賢くなった!」など言葉や感情を表す。

そんな姿を子供に見せるんです。

因みに、本を読むのも代理体験の一つ。本が家にいくつもあったり、買ってあげたり、図書館に行く習慣などもオススメ。

「言語的説得」は、自己効力感を向上させる声掛け。

自己効力感を向上させるには、褒め方がキーになる。というのは直感的に理解しやすいですよね。

最近は《自己肯定感》という「自己効力感」似た概念のワードが流行っている。これは「褒める教育」がスタンダードになってきている世の中の流れだ。実際に、いたる子育て支援の場でも、《声掛けに関する知識》の啓発が盛んだ。

この声掛けの中で一番大事なポイント。それは褒めるは技術の塊だという事。

子供に関わる人は皆やってしまいがちですが、とりあえずいい子だと感じたら何でもかんでも褒めてしまうものです。「上手に絵をかけてすごいねー」「ご飯全部食べてえらいねー」「お勉強ができてすごいね。天才だ!」

実はこの褒め方はあまり良くありません。

ついつい簡単に褒めてしまいますが、褒めるにも技術があります。そしてその技術を知らないと子供の思考パターンに悪影響を及ぼす事もあります。

逆に上手に褒めることが出来れば子供の自己肯定感ややりきる力、失敗から立ち上がる力、自分の成長に喜びを見出す思考パターンが身に付いて行きます。これらの資質は子供の生涯にわたってありとあらゆる場面で助けになります。親としては子供に与えることが出来る1番のプレゼントになるでしょう。

具体的なやり方としては、努力や計画、行動の成果やプロセスを一緒に喜ぶという褒め方です。褒めるというより、共感してあげることと言った方がいいかもしれません。

例えば子供が絵を書いていたら「色がきれいだねー」「かっこいいのが出来たねー!その絵好きだよー」「絵を描くって楽しいねー!気持ちいいねー」といった褒め方をします。

勉強をしていたとしても「歴史って面白いよねー」「数学って問題解けると最高だよね」「身近な現象ってこうなってるんだねーワクワクするね」「え?100点!?すごいねーめっちゃ気持ちいいでしょ今。」

こんな感じで褒めると、楽しい事を共感してもらい「さらに楽しい。」「学ぶって面白い。」「自分が成長するのは気持ちいい」と考えるようになります。

自分が成長するのが1番の楽しみ、成功は自分の努力の結果だと考える思考パターンを成長マインドセットといいます。この成長マインドセットが出来ると困難な課題にも粘り強く取り組めるやり抜く力や失敗しても立ち直る力といった非認知能力が育まれます。

そして様々な楽しい事、一緒に共感してくれる事、成長する事を経験し自己肯定感もどんどん向上します。

褒める=共感結果じゃなく「子供」を認める。胸に刻んでください。

生理的状態」。気を付けるべきは欠乏欲求。

心身の状態が健全であること。これは当たり前のことだと感じると思います。しかし、「健全な心身ってどんな状態?」と質問されたら答えられますか?人によって解釈がとても大きく分かれる質問です。なので僕の見解をちゃんと説明しておきます。

健全な心身の状態とは、「欠乏欲求」が満たされている事。この一言でまとまります。

欠乏欲求というのは、マズローの欲求階層説(自己実現論とも呼ばれる)に基づいた概念です。

※実はこの図はマズローが考えたものではない。著者の解釈によってさまざまなバリエーションが存在する。

この図にある「生理的欲求」、「安全の欲求」、「所属と愛の欲求」、「承認の欲求」が満たされた状態。詳しい解説は下記の記事で解説しているので参考にしてほしい。

「メタ認知」。自分を客観的に見れないと理解できない。

メタ認知とは、認知に対する認知、すなわち、見る、聞く、書く、話す、理解する、覚える、考える、といった通常の認知活動をもう一段高いレベルからとらえた認知を指す。認知活動を客観化、対象化することと言い替えてもよい。

たとえば、他者に対して,あることを説明するのは、1つの認知活動である。これに対して、「どうすれば相手にわかりやすい説明になるだろうか」と考えたり、「具体例が必要だ」と判断したり、あるいは自分の説明を点検してみたりするのは、メタ認知的活動である。こうしたメタ認知は、認知活動の改善,とりわけ自己学習に欠かせない。

このメタ認知を伸ばしていくには、「知識」と「スキル」が必要だ。

認知能力が同じであれば、メタ認知能力の高い学習者の方が、より高度な問題解決能力を持つことが報告されている(Swanson,1990)。また、メタ認知能力は認知能力そのものを高めるためにも役立つものである。

メタ認知に有用な思考の態度と方法を一定の時間をかけて繰り返し練習を重ねることにより、基本的な思考態度や思考方法は誰でも身につけることができる。もちろん、これらを十分に身につけるために必要な時間には、個人差があるだろう。

しかし、教師側からの働きかけを工夫することにより、楽しんで繰り返し練習を行ない、いつの間にか身についていたという状況を作り出すことも可能である。そこで、メタ認知に必要だと考えられる基本的な思考の態度と方法を以下に述べる。

赤堀先生が自身にも、子供にも行う裏技

まとめもかねて、赤堀先生が日常生活でどう自己効力感を高める取り組みを行っているかを紹介します。使えそうなものだけ採用して、各家庭に合ったアレンジを加えて活用してください。

1.レコーディングを行う。

簡単に言うと日記やメモだ。

僕は、うまくいった時だけ日記をつける。Evernoteでどんな状況でもすぐに書きなぐれるようにしている。実際の僕の日記だが、

○○君が、保育園で泣いてる子を気にかけていた。

僕は、「悲しいねって共感してあげよう。一緒に居てくれるだけでとても心強いものだから。」と助言した。すると涙も拭こうとしたのか、顔を力強く撫でながら共感の姿勢を示しだした。

「さすがに顔は痛そうだから背中にしてあげて」と再度助言した。すると次第に泣いてた子も収まった。○○君も嬉しそうだった。

僕は、「うれしいね。」と声をかけた。○○君も「うれしい。」と返事をしてくれた。してやったりな顔で。

こうした些細な成功体験を「書く」。すると記憶に強く残る。しかもなんか思い出は美化されるもの。「たまに見返す」すると自分が小説の主人公かのように思えてくる。

異様に自己効力感が高まるのでおススメだ。

2.声掛けは「共感的」。姿勢は「傾聴的」

これは子供を相手にするときの態度だ。

僕は基本的に褒めない。子供が人を助けようが、100点取ろうが、優勝しようが関係ない。褒めない。

だが「共感」する。子供が人を助けたなら「誇らしいね」。100点取ったなら「気持ちいいね」。優勝したなら「うれしいね」。と気持ちを通わせる。

勝ち取った「結果」ではなく、感じ取った「感情」を伸ばしたいからだ。これは異様に効果的だ。「結果」は子供本人に注目していないからだ。だれだって自分自身を見てほしいもの。「感情」はその子自身だ。

その子自身を認めてあげることが大事だ。これは話を聴く時も同じ。その子の「言葉」を受け取るのではなく「気持ち」を受け取るように話を聴いてあげたい。

自分を受け入れてもらえるという経験は、自己効力感が爆発的に上がる。子供だけでなく愛する人、友達、仕事で付き合う人、誰にでも有効だ。

3.レファレント・パーソン

「理想のあの人ならどうするかな」と考える事だ。

例えば、道で困っている人を見かけた。なんとなく気になるけどスルーしそうになる。そんな時に「あの人ならどうするかな」と考えてみる。

例えば、マザー・テレサならどうする?鬼滅の刃 主人公の炭治郎なら?といった具合だ。

尊敬する人と自分を重ねて行動できるようになるはずだ。そうして成功体験を積むことが出来る。また、辛く苦しく、悲しい状況で負けそうな時、《あの人ならどうする?》ときっと道しるべになってくれる。

以上。なにか使えそうなものが見つかればと思います。皆さんも、うちではこうしたなどの先輩ママとしての経験やアドバイスをコメントで共有してください。僕含め皆さんの助けになります。