失敗を恐れず挑戦する。成長マインドを育む魔法の声掛け。

2021-06-14

自分の成長。それが一番の娯楽となったら、人生はどうなるだろう。

単純に考えて、最高じゃないだろうか?

困難を乗り越える過程が快楽。新たな経験や知識が大好物。失敗も学ぶチャンスだと思える。結果や報酬に囚われず、何を身に付けたかが大事だと思う。

こんな思考ならば、人生が圧倒的に豊かになる。毎日が刺激に溢れる。社会的にも、自己的にも成功者と認められるだろう。

そんな思考を心理学では、『成長マインドセット』の持ち主と言います。

マインドセットとは。

マインドセットとは、スタンフォード大学心理学教授の、ドゥエック(Dweck)が提唱したもの。経験や教育、生まれつきの性質などから形成される物の見方や考え方を指す言葉です。信念や価値観、思い込みなどもマインドセットに含まれます。そして、ドゥエックはマインドセットには2種類あるといっています。

1つめが『成長マインドセット(growth mindset)』。しなやかマインドセットとも言われる。先ほども説明した通り、自分がしたことの結果ではなく、過程に注意を向ける傾向の事

つまり、100点だ。優勝した!東大に合格した!チャンネル登録者数百万人いった!フェラーリとランボルギーニを買った!人にすごいと認められた!

といった事には目を向けず、そこに至る過程で自分はどう成長したのか。どんな経験をしたか。そこに価値を見出すことだ。

反応として顕著なのは、5つの壁にぶつかったときだ。その時、肯定的な思考が生まれるとう。

1.【挑戦】の壁にぶつかったとき
→【Embraces】喜んで受け入れる

2.【障害】の壁にぶつかったとき
→【Persists】乗り越えるまでやる

3.【努力】の壁にぶつかったとき
→【No pain,No gain】努力をすれば必ず成長できる

4.【批評】の壁にぶつかったとき
→【Learns from】他者の批評から学ぶ

5.【他者の成功】の壁にぶつかったとき
→【Be inspired by】他者の成功を刺激にする

そしてもう一つのマインドセットが、『硬直マインドセット(fixed mindset)』だ。こちこちマインドセット、証明マインドセットともいわれる。

先ほどとは逆で、人よりも良い成績を取り、自慢したい、認められたいといった、結果に価値を見出す。つまり自分の価値を証明したいと考える。完璧主義の人を想定するとわかりやすい。

常に結果や周りの目を気にして、物事を完璧にしたいと思う。この思考も悪くないが、思わぬ結果が得られない場合ひどくストレスになる。失敗を恐れてしまう。幸福度が下がってしまう。というデメリットもある。

こちらもまた、5つの壁にぶつかったとき。顕著な否定的な思考が生まれる。

1.【挑戦】の壁にぶつかったとき
→【Avoids】挑戦したくない

2.【障害】の壁にぶつかったとき
→【Loses focus】障害はどうにもならない

3.【努力】の壁にぶつかったとき
→【Views as fruitless】努力してもどうせ無駄になる

4.【批評】の壁にぶつかったとき
→【Ignores】自分への批評は聞きたくない

5.【他者の成功】の壁にぶつかったとき
→【Views as a threat】他人の成功は脅威である 

マインドセットは大人になってからでも、変えることができる後天的なものです。そのため周りの大人、特に親がどんな言葉をかけるかで子供のマインドセットを決定づけることができると言ってよいでしょう。

赤堀先生のマインドセット

僕自身、かなり硬直マインドセットの持ち主でした。まぁおそらく承認欲求が満たされていなかったから。というのも大きいですが。

しかし、自分が成長することの喜びを知る。そしてそれが認められたという経験があると一気に変わるものです。成長マインドセットが身に着く。それは、人生が良い方向に進む道しるべになります。

僕自身、現在は成長マインドセットだろうと思っています。過去は長期的な目標に向かって努力するのが億劫でした。勉強や運動、人付き合い。うっとおしいものでした。毎日もつまらないと思っていたし、ゲーム三昧なんてことも。

しかし今では、中身のないTVやゲームで時間をつぶして、スキルが身につかない状態のほうがつまらないと思う。自己成長を感じることが快楽になったわけです。心理学の教科書を読む。仕事で触れ合う子供を分析していく。そうした学びを記事にまとめる。そういったことが楽しくて仕方ないんです。

100%、身に着ける価値があると断言できるモノだから。全力で紹介していきます。僕自身はどうやって『成長マインドセット』になったのか。科学的に証明されているメソッドはどうか。どう家庭に応用していくかをまとめていきます。

使えそうだな。と思った部分だけ採用したり、各家庭に合わせてアレンジして使ってください。

成長マインドセットの身に着け方。

心理学的な方法論としては、成長とはなにか、その扱い方を、『自己成長の快感』を知る事。これらの経験によって成長マインドセットは身につく。

因みに、僕の個人的な体験談から考える、成長マインドセットの身に着け方は、《自己実現》させてやればいいんじゃなかろうかと思っている。

どちらもしっかり解説していくので参考にしてください。

成長とは、アイスバーグ(氷山)を大きくする事。

そもそも成長とは、という話になる。自分が成長したとはどういう状況なのだろうか。という問いに氷山を大きくする事、と答えるのがアイスバーグ(氷山)モデルだ。とりあえず図を見てほしい。

大抵の場合、自分の成長を感じるときは何かを達成した時。つまり成果を出したときだ。なぜなら目に見えて確認することが出来るから

先ほども例を出したが、100点を取った!優勝した!東大に合格した!チャンネル登録者数百万人いった!フェラーリとランボルギーニを買った!人にすごいと認められた!と、このような状況で自分の成長を実感する。

その為、《成果》だけを大きくしようとする

しかし、本当の成長というのは、この氷山全てをバランスよく大きくする事だ。まずはそこに気づく事が大切だ。なぜなら、成果だけ求める事がいかに愚か。それを知ると、考え直すことが出来るから。

世界を代表とするアスリートは、信念、日々の習慣、スキルのすべてが最高水準であるからこそ皆から認められるわけだ。

一方、成果だけ求める。つまり成果だけ大きくしても、土台が小さいので滑り落ちてしまう。成果を支える想い、行動、能力が足りなければその成果は転落していく。

硬直マインドセットは、その危険性をはらみやすい。だからこそ、成長マインドセットを身に着けたいんだ。成長マインドセットとは、成果だけではなく、この氷山自体を大きくする事に喜べる事だから。

自己成長の喜びを教える。

日常の中で、『成果』よりもその『過程に価値をおく。つまり、《意識、想い、行動、習慣、能力》を重視する価値観を育てるのが効果的だ。

テストで100点を取った時。100点という『成果』ではなく、100点を取るに為にした努力が、身についている事に喜ぶ。『100点とれるくらい熱中できたんだね。勉強って面白いね』といった言葉で共感するイメージだ。

逆に「100点凄いね。頭いいね。周りに自慢できる。」といった『成果』を喜ぶのはNG。

あまり神経質になる必要はないが、注意する点としては「成果」ではなく「子供本人」を褒める事。可能なら努力の「過程」を認めてあげる。そしてその後、得た感情に共感できると最高だ。

また、失敗した時などはうまくケアし、「どうやったら次はうまくいくのか」に目を向けさせる。そして乗り越えた時、つまり成長した時の達成感を味合わせてあげるんです。

声掛けの見本として、モンテッソーリ教育の《自己成長力》を伸ばすという考え方や、アドラー心理学の《勇気づけ》、《ヨコの関係》といった概念を参考にするといいんじゃないかと思っています。少し詳しく見てみましょう。

アドラー心理学に学ぶ言葉かけ

アドラー心理学とは、フロイト、ユングと並ぶオーストリアの精神科医アルフレッド・アドラー博士が提唱した実践心理学です。その教育法は「勇気づけの子育て」とも呼ばれています。

アドラー心理学による教育の原則は、失敗を叱るのではなく、放置するのでもなく「うまくいかな
かったね」と失敗を受け入れたうえで「次はどうしたらいいかな?」と子供に考えさせることです。

では具体的にどのように声掛けをしたらいいかを紹介していきます。

~シーン1:子供が室内でボール遊びをしていて、ガラスを割ってしまった~

まずはガラスを片づけて原状回復を行いましょう。もちろん子供に怪我がなかったかを確認してく
ださい。危険がなくなってから、

「ガラスが割れちゃったね」、「失敗しちゃったね。危なかったね」

と、このように穏やかに声をかけましょう。怖い顔をする必要はありません。なぜなら親に言われなくても子供はすでに「まずいことになった」と感じているからです。

その後「どうしたら、ガラスを割らないように遊べるかな?」と聞いてみます。

「もうボールで遊ばない」などと単純な答えを言ってしまうかもしれません。

でもボールで遊ぶことが悪いわけではないでしょう。それに失敗するのが嫌だからもうやらないでは成長マインドセットを育むことはできません。

ですから「ボールで遊ぶのが悪いわけではないと思うよ。どうやったらガラスを割らないようにボールで遊べるかな?」と聞きなおしましょう。

子供が自分で「じゃあ室内では柔らかいボールだけで遊ぶ」とか「窓のほうには投げない」などと
思いつくかもしれません。

思いつけない場合は親が「こんな方法もあるよ」「室内では転がすだけにするのはどうかな?」
などと誘導してあげてもいいです。

親はつい「今度からはこうしなさい」と一つの答えを子供に与えてしまいがちですが、複数の選択
肢を与えて子供自身に選んでもらうことが大切です。

さらに最後に子供には今回の失敗の責任をとってもらわなくてはなりません。

例えばお父さんが帰ってきたら自分で報告するということです。「ボールで遊んでいてガラスを割ってしまいました。次からは〇〇して割らないように注意します。ごめんなさい」と言えるのがベストです。

難しそうなら「お母さんも一緒にいてあげようか?」などと提案してみましょう。

ただし「ごめんなさいは自分で言おうね」などとはっきりさせておいたほうがいいです。小学生以上の子供ならば紙に書くのもいいでしょう。

~シーン2:夏休みも終了間際、終わっていない宿題が見つかった~

「だからきちんと確認しなさいっていったでしょう」「お母さんは知りません。自分が悪いんでしょ」などと突き放す言葉はお勧めできません。

突き放されると子供は「お母さんは失敗したら助けてくれないんだ」「宿題をきちんと出来ない私
は悪い子なんだ」と思い込んでしまうからです。

だからといって「ほら、こっちの宿題はお母さんがするから、そっちは自分でやって」などとお母さんが仕切ってしまうのもよくありません。この失敗から子供が学ぶことがなくなってしまいます。

まずは「大変だね。あと3日しかないもんね」と失敗を認めましょう。それから「どうしたらいいかな?」と子供に聞くのです。

「お母さん、お願い手伝って」と頼んでくるなら、「お母さんに何をしてほしいの?」と自分で考えさせましょう。そして出来る範囲で協力するのです。

これは宿題を子供の代わりにやりましょうということではありません。協力は色々な形ですること
ができます。

答え合わせはお母さんがするとか、いつもはテレビをみんなで見る時間だけれどみんなで我慢し
てあげるとか、就寝時間を伸ばしてあげるなどが考えられます。ひょっとしたら子供に泣いて懇願
されて、宿題を代わりにやらされることもあるかもしれません。

そんなときは「今回だけ助けてあげるけれど、これは反則だよね。今後こういうことがないように、どうしたらいいか考えておこうね」と言っておきましょう。

もちろん宿題を期限内に終わらせることだけが解決法ではありません。「先生、すみません。終わりませんでした」と正直に言って叱られるというのもいいですし、提出しますから少しだけ期限を延ばしてくださいと子供が自分で交渉することもできるでしょう。

どちらにしても、子供が自分で考えて決定することが大切です。

~シーン3:親友だと思っていた子が悪口を言っていたことを知り、子供が傷ついている~

「Aちゃんが、陰で私の悪口を言ってたの」

子供が高学年になれば、こういった経験も出てくるかもしれません。

こんなとき「あなたは信じてたのにひどいね。もういいよ。無視しなさい」なんて、親が決めてはいけません。

「それは悲しかったね。傷ついたでしょ」とまずは受け止めましょう。

そのうえで「でもお母さんはあなたが友達に悪口を言っていたらもっと悲しかったよ。私はあなた
のお母さんでよかったわ」と子供さんを認めてあげましょう。そして次にどうしたらいいのかを、子供に考えさせましょう。

Aちゃんとまだ友達でいたいのか?もし友達でいたいのであれば、どんな付き合いにするべきな
のか。もちろん何を言われても我慢して付き合う、という方法もあります。また自分の気持を相手にきちんと伝えるという方法もあります。

「私はAちゃんのこと親友だと思っていたけれど、Aちゃんが私のこと意地悪だって言ってるのを聞いて悲しかったの。私のどんなところが意地悪だと思う?なにか嫌なことをしちゃったのかな?」と聞いてみるのです。

これはもちろん勇気がいります。お母さんがAちゃん役になって練習するといいかもしれません
ね。気持を話してみたらかえって仲良くなることだってあるかもしれません。

必ずしもAちゃんと仲良しでいなくてもいいという結論に達するかもしれません。全ての人と仲良くする必要はないのですから、無理に付き合わなくても良いのです。

だからと言って悪口を言い返したり、意地悪したりする必要はありません。自分から近づかないよ
うにして、他に友達を探せばいいのです。

~シーン4:中学受験に失敗してしまった~

公立中学に今までの友達と一緒に通えるから、それはそれでいっか。と割り切れる子供ならいい
のですが、がっくり落ち込んでしまっていたらどんな声をかけたらいいでしょうか。

慰めるつもりで「いつまでもくよくよしても仕方ないでしょ」といっては、子供の感情を否定することになります。「くよくよするから、私はダメなんだ」と自己嫌悪に陥ったり、「お母さんはわかってくれない」と心を閉ざしてしまうかもしれません。

「頑張ったのに、残念だったね、しんどいね」と気持を認めるところからはじめましょう。そして一緒に落ち込んであげるのもいいと思います。

「結果は不合格だったけれど、あなたがどんなに一生懸命勉強してきたかは、わかっているよ。
だから絶対力はついているよ。これから中学校でいろいろなことにその力を発揮したらいいと思
う」と勇気づけてあげてください。

どんな場合でも、まずは「共感」が大切だということがお分かりいただけたと思います。共感したうえで、次はどうするべきかを子供に考えさせる。

これを繰り返すことで子供は「失敗を恐れない子供」になれるのです。

赤堀先生の成長マインドセットの育み方

僕は、《認められたい》という欲求が強かった。そしてそれが満たされたことにより、人に認められることに執着しなくなった節がある。つまり硬直マインドセットから成長マインドセットになった。

これは《自己実現》したから、と言い換えることが出来る。自己実現とは、アメリカの心理学者 アブラハム・ハロルド・マズローの自己実現論(欲求階層説)とも呼ばれる)に基づいた概念の事です。

下記の図の『欠乏欲求』を満たした状態。『成長欲求』を求める状態の事だ。

欠乏欲求とは人になくてはならないモノを、満たす為の欲求。下層の欲求ほど強力だ満たされなければそれしか考えられないほどに

例えば、のどが渇いて仕方ない。そんな時に『安全第一』などと考え目の前の池の水を我慢できるだろうか。死と隣り合わせの雪山、寝たら死んでしまうという状態で『あの憧れのグループに所属したい、あの学校に入りたい』と思えるか。

誰からも認めらない。人からすごいと思われない。そんな状況で『自分の成長を喜ぶ』という欲求が沸くのだろうか。

実際僕は、親がけっこう茶化す人だった。親としては褒めてるつもりだったかもしれないが、僕からすればバカにされているように感じていた。

そんな承認欲求が満たされない状況下で、僕は『他人に認められたい』という志向が強かった。つまり硬直マインドセットだったと思う。

これをこじらせると「僕は選ばれた人間だ。底れへんの一般人とは違う」といった選民志向やナルシズムに陥ったり、闇の住民として生きたくなったり、異世界転生願望が強くなったり、急にバンドで売れたい、アイドルになりたい、Youtuberになる!などと思う。つまり現実逃避による中二病発症。黒歴史の製造工場となりかねない。

僕は運よく、彼女が出来、承認欲求が満たされる環境になった。おかげで人から認められたいという欲求に振り回されることなく、自分自身の成長に目を向けることが出来るようになった。つまり成長マインドセットへと変貌した。

誰もが当てはまるものではないかもしれないが、参考になれば幸いです。自己実現論について詳しく知りたい方は以下の記事で詳しく解説しています。

もし、うちでは「こうしているよー」といったアドバイスや例があればコメントにて共有してください。僕含め皆さんの助けになります。